2025年2月1日、FRATELLO SARAN株式会社(本社:東京都港区三田1-3-40 天翔オフィス麻布十番501、代表取締役:野木 直樹)は、定額制の不動産仲介サービス「まるとくパス」の提供を正式に開始しました。
このサービスは、不動産の購入・売却時に発生する仲介手数料を年間定額33万円(税込)に統一し、回数に関係なく利用できる仕組みを導入したものです。
従来の仲介手数料の仕組みとは異なり、固定料金での取引が可能となることで、売買コストを抑えつつ、より多くの人が不動産売買を検討しやすくなります。
「まるとくパス」の主なポイント
「まるとくパス」は、従来の不動産取引の常識を覆し、定額制での不動産売買を可能にする新しい仲介サービスです。
以下にその特徴を詳細に分析し、それぞれの要素が市場に与える影響や利用者にとってのメリットや注意点について解説します。
年間定額制の導入
一般的な不動産取引では、仲介手数料は「物件価格の3%+6万円(税抜)」が基本です。そのため、以下のような手数料が発生します。
物件価格 | 通常の仲介手数料(税抜) | まるとくパスとの差額 |
---|---|---|
900万円 | 約33万円 | 33万円 手数料は同額 |
1,000万円 | 約36万円 | 33万円 3万円程度の節約 |
3,000万円 | 約96万円 | 33万円 約63万円の節約 |
5,000万円 | 約156万円 | 33万円 約123万円の節約 |
1億円 | 約306万円 | 33万円 約273万円の節約 |
不動産売買にかかる仲介手数料とは?上限と計算例、ポイントを解説(三井のリハウス)
900万円の物件を売買した場合、通常の仲介手数料と「まるとくパス」の定額料金がほぼ同じになる ということになります。
損益分岐点
- 「まるとくパス」の 損益分岐点は約900万円。
- 900万円の物件を購入するなら「まるとくパス」の方が得になる。
- 900万円以下の物件を1回しか売買しないなら、通常の仲介手数料の方が安い。
- 800万円の物件を2回以上売買するなら、「まるとくパス」の方が得になる。
結論
「まるとくパス」は900万円以上の物件を扱うか、800万円以下の物件を複数回売買する人に向いている。
- 高額物件の売買では圧倒的にお得
-
1億円の物件なら270万円以上の節約になり、不動産投資家や資産家には魅力的。
- 不動産売買を複数回行う人には大きなメリット
-
転売目的の投資家や、住み替えを頻繁にする人にはコスト削減のメリットが大きい。
- 1回しか取引しない人には、必ずしも得とは言えない
-
低価格帯(900万円以下)の物件なら、通常の仲介手数料の方が安く済む。
充実したサポート体制
「まるとくパス」では、住宅ローン相談、契約手続き、確定申告などのサポートが無料で提供されています。
- 住宅ローンの相談
-
まるとくパスでは金融機関の選定やローンプランの提案を行っています。不動産購入時のローンは、金利や審査基準によって返済総額が大きく変わります。
初めてローンを組む方にとっては自分に合ったプランを見つけるのが難しいため、専門的なアドバイスを受けられる点は大きなメリットです。
- 契約手続きのサポート
-
不動産売買の契約書は複雑で、慎重に確認することが必要です。
契約内容の見落としはトラブルの原因となるため、契約書の作成やチェック、売買交渉のアドバイスを受けられることは安心につながります。経験の少ない方でもスムーズに手続きを進められるようサポート体制が整っています。
- 確定申告のサポート
-
住宅ローン控除や不動産購入後の税務手続きは複雑ですが、適切に申請しないと控除を受けられず、余分な税負担が発生する可能性があります。
まるとくパスでは、確定申告の手続きをサポートし、住宅ローン控除や譲渡所得税の計算をスムーズに行えるよう支援しています。特に売却時の税務処理についても相談できる点は大きな強みです。
住み替えにも有利
住み替え時には、「売却時」と「購入時」の両方で仲介手数料がかかります。そのため、以下のような費用が発生します。
物件価格 | 手数料 | 合計手数料 | まるとくパスとの差額 |
---|---|---|---|
3,000万円 | 売却時:約96万円 購入時:約96万円 | 約192万円 | 約159万円の節約 |
5,000万円 | 売却時:約156万円 購入時:約156万円 | 約312万円 | 約279万円の節約 |
通常、家を買う際の仲介手数料は大きな負担になりますが、まるとくパスを利用すれば「とりあえず買って、ライフスタイルの変化に応じて売却・住み替えをする」という選択がしやすくなります。
ただし、1年以上同じ家に住む場合は、次の年も契約を継続するかどうかを慎重に判断する必要があります。住み替えを1回しか行わない場合、1年間の定額料金だけで済みますが、長期間住み続ける場合は、2年目以降の契約を続けるかどうか検討する必要があります。
年ごとの契約更新が必要なため、長期的に見たときのコストと実際の住み替え頻度を考慮して判断することが重要です。
まるとくパス利用の注意点
「まるとくパス」を利用する際には、以下の点に注意が必要です。
対象物件を確認する
まるとくパスは、SUUMOやat home、Yahoo!不動産、LIFULL HOME’Sなどの大手ポータルサイトに掲載されている物件に対応していますが、すべての物件が対象となるわけではありません。
他社が専任媒介契約を結んでいる物件や、売主が特定の仲介業者を指定している場合、FRATELLO SARANが仲介できない可能性があります。希望する物件が「まるとくパス」の対象となるか、事前に確認することをおすすめします。
専任媒介契約とは?一般媒介や専属専任媒介との違いも併せて解説(三井のリハウス)
売買頻度が少ないとメリットがない
「まるとくパス」は年間契約となっており、1年ごとの更新が必要です。住み替えや売買を頻繁に行う場合には費用メリットがありますが、長期間同じ物件に住み続ける場合、毎年の契約更新が必要となり、コスト面での検討が必要です。
自身のライフプランや住み替えの予定に合わせて、契約を継続するかどうかを判断してください。
自分で業者を選べない
「まるとくパス」では、ライフラインの手続きや司法書士、火災保険、引越し、リフォームなどのサービスにおいて、指定業者の利用が求めらます。これらの指定業者を利用することで無駄な費用を削減し、年額33万円(税込)でサービスを提供しています。
指定業者のサービス内容や費用について事前に確認し、納得した上で利用することが重要です。
サポート範囲を確認する
「まるとくパス」では物件探しから契約手続き、住宅ローンの相談、確定申告のサポートなど、幅広いサポートを提供しています。しかし、すべての手続きや相談が無料で対応されるわけではない可能性もあります。
具体的なサポート内容や範囲について事前に確認し、必要に応じて追加費用が発生するかどうかを把握しておくことが大切です。
解約条件を確認する
年間契約の途中で解約を希望する場合、解約手続きや返金の有無、違約金の発生など契約条件を事前に確認しておくことが重要です。解約のタイミングや手続き方法については、契約前にしっかりと理解しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
まるとくパスの利用がおすすめの方
「まるとくパス」のサービス内容を考えると、以下のような方に向いていると考えられます。
高額な不動産を売買する方
- 1億円以上の高級マンション・戸建てを購入または売却する方
- 企業オーナーや富裕層で、不動産資産の売却・購入を検討している方
1億円の物件を売買する場合、仲介手数料は約306万円(税込)かかります。「まるとくパス」なら年間定額33万円なので、1回の取引で約270万円以上の費用が削減できます。
高額取引になればなるほど定額制のメリットが大きくなります。
年間に複数回の売買を行う不動産投資家・法人
- 不動産投資を行う個人投資家
- 不動産を転売(フリップ)する事業者
- M&Aや資産整理で定期的に不動産を売買する法人
- 不動産を売却しながら資産ポートフォリオを調整する企業
不動産は売買ごとに仲介手数料がかかりますが、「まるとくパス」なら何度でも売買できます。例えば、年間3回売買する場合、通常の仲介手数料では合計数百万円以上かかります。
「まるとくパス」は33万円の定額制のため、取引回数が多いほど費用削減の効果が大きくなります。
住み替えを予定している方
- 家を売却し、新たに購入する予定の方
- 転勤や家族のライフステージの変化で頻繁に住み替える方
住み替えでは、売却時と購入時の両方で仲介手数料が発生します。例えば、5,000万円の家を売却し、同じ価格の家を購入すると、通常は仲介手数料だけで約300万円がかかります。
「まるとくパス」なら定額33万円で済むため、大幅なコスト削減につながります。
家の住み替えにかかる諸費用の相場はいくら?(三菱地所の住まいリレー)
短期間で不動産取引を考えている方
- 相続した不動産をすぐに売却し、別の物件を購入する方
- 海外赴任などで、一時的に住む家を購入し、後に売却する方
- 転職やライフスタイルの変化で短期間のうちに住み替えをする方
通常の仲介手数料では、購入と売却のたびに高額な費用が発生します。短期間に売買する可能性がある場合、「まるとくパス」の定額制を利用することで費用削減が可能になります。
不動産の価格交渉や物件選定を自分で行える方
- 自分でリサーチし、価格交渉などを進められる方
- 不動産売買の経験があり、仲介業者に全面的に依存しない方
一般の不動産仲介業者は物件紹介や価格交渉、売買手続きの代行などを積極的に行いますが、「まるとくパス」はコスト削減を重視したサービスです。
そのため通常の仲介より手厚いサポートが期待できないことがあります。すでに不動産取引に慣れていて、自分で動ける方に適しています。
節税や資産運用の一環として不動産売買をする方
- 法人で不動産を所有し、節税目的で売買する方
- 資産管理会社を運営し、不動産投資をしている方
- 税務対策として、定期的に不動産を入れ替えたい方
例えば不動産を売却して利益を確定させた後、新たな物件を購入することで税負担を軽減できます。何度も売買する方にとっては、定額制の方が圧倒的にコスト削減につながります。
まとめ
「まるとくパス」は不動産売買の回数や取引価格が一定以上の人には費用削減につながりますが、単に「不動産を買いたい人すべて」にとって最適なサービスかというと、そうではありません。
特に、1回だけ売買する人には通常の仲介手数料のほうが安くなる場合があるため、慎重に計算する必要があります。
「年間に何回売買するか」「どのくらいの価格の不動産を扱うか」 を基準に、費用メリットが出るかどうかを検討すると良いでしょう。